2010年04月27日

日本を滅ぼす東京主義

明治からの中央集権によって、日本は東京主義者が多いようだ。東京の街を立派にするのはもちろん、政府は全国の人心が東京に向くように仕向け、非常によく研究されている。私はそれに背を向けて、大阪一筋の「大阪絶対主義」。
しかし最近はめっきり東京に行くこともなくなった。知りたくないから、行きたくない。
いわば東京嫌い。裏返しのスタンス。
これを書きだすと長くなるので、またの機会にしたい。

で、本題は最近の日本がおかしいこと。
景気がよくないとか、そういう次元ではない。大きな変化が起こりつつあるようだ。
よく分からないけれど、民主主義の行き詰まり感、閉塞感があるようだ。このままでは「日本経済がやばい」というより、日本がヤバイのではないか?
現在の最大の問題はヤバイ日本の立て直しである。去年の民主党への政権交代も期待されたが、バラマキ財政で立て直しは無理なのが見えてきた。
はたして、日本は立て直しに成功するのか? 当面これが最大の目標である。
立て直しに失敗すれば、暗黒の世界が待ち受けている。人類史上例のない大規模な惨状の可能性もある。
政治家も官僚も口にしなくても、頭の片すみにはある。これは予見できない大地震のセキュリティーの問題ではない。近い将来にくる国家財政のデフォルトである。

ここまで東京主義が日本を食いつぶした。
日本が立て直しに成功するかどうか? これは東京主義とのせめぎあいである。東京を取り上げて喜んでいるようなテレビは論外である。
国家運営において、この先、東京にこだわるならば日本はいずれ終焉を向える。
よい例が国鉄の破綻、分割民営化であった。
国鉄は公共企業体の公社であったが、新幹線の開業した1964年から赤字に転落した。その後、雪だるま式に債務が膨らみ破綻し、1987年に分割民営化した。
国鉄が解体される前の状況はひどいものだった。現在の国家経営に非常によく似ている。
累積債務は37兆円に上り、事実上利払いも返済不能に陥っていた。それでも毎年債務を重ねた。国家同様に金融機関の信用は絶大だから、いくらでも借金ができる。
毎年債務を重ねてやりたい放題の経営が続いていたが、幹部のキャリアは財政のことなど心配していなかった。債務負担行為と称して、ある程度の使い道の名目は報告されていたが、東京地区の電車を新車に置き換えが多かった。毎年、何100両という車輛新製(新造)費が計上される。民営化直前まで駆け込みで続いた。この詳細は鉄道ファン雑誌に遂次掲載されていた。執筆したキャリアの文章に心理が読めた。
「地方からは恨まれているようですが、花のお江戸のためです。我慢してください」との言葉が添えられていた。

すべては東京をよくしたい東京主義といえた。借金や金のあるなしなど東京主義の前には何の説得力も持たなかった。「最後は国がなんとかするだろう」「もうすぐ退職だし」・・・
東京整備のために湯水のように金がつぎ込まれた。そういえば、昭和30年代から「東京五方面作戦」というのも進められた。東海道・中央・東北・常磐・総武の5方面各線にもうひとつ複線を造る事業である。いまはそれ以上のものができて、あきれるほかない。

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中央線快速、お茶の水駅

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東海道線普通 品川駅

東海道と横須賀線の分離、東京地下駅を介した横須賀線と総武快速線との直通。中央線と総武線を結ぶ営団東西線など、早い時期から営団地下鉄とリンクする直通運転も実施された。東北線の分離は埼京線、常磐線も営団千代田線に乗入れ、南北斜めに縦断して小田急線に達している。
現在はJR・地下鉄の整備から私鉄の整備に移行している。国鉄が破綻してからは、今度は政府主導で計画・事業が進められた。
私鉄といえども計画に乗っていればすむ。事業遂行の制度も整い、償還は運賃に含んでいる場合もあるので、償還が終われば運賃は値下げされる。

東京は驚きあきれる規模に達している。大きいことがすべに優先する。大きいことが偉いと言わんばかりの価値観が支配する世界である。とどまることを知らない欲求。
単年度で予算を使い切るお役所はエンドレスだが、松下電器創業者の松下幸之助は生前、無税国家論を唱えていた。ダム式経営と同じ考え方である。あまった資金は貯金にまわし、資金を運用して運用益で国家運営できるとしていた。借金漬け、税収以上に金を使う今の国家と逆である。無税国家論も計算上は正しいのだが、じっさいには松下さんに全権を任せないとできない。会社の創業者しかそんな権限はない。
みんな組織を食い物にしてきた結果といえる。国鉄の債務も、国家の債務も、個人の腹が痛むわけではない。まさか自分の借金なら、そんなことはするまい。
そんなあんなで、すべてオジャンになってしもた。現在の日本はすべてが手遅れ。
残された時間はそんなにない。あとは、知恵をしぼって、日本の立て直ししかない。
国政レベルでは、桝添要一氏の大阪特区構想もその一つであろう。一国二制度、大阪の香港化らしい。

大阪は橋下知事のリーダーシップ、目指す方向が正しい。府市再編・大阪都、大阪丸の作り直しにまっしぐらに進めばよい。もう東京だけが気持ちよくしていたら日本が危ない。誰もが認識しつつある現状といえる。



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posted by 松村和弘 at 18:51| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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