2010年07月05日

なにわ筋線・東海道線支線地下化のゆくえ:U

大阪情報サロンUから続きはコチラ、大阪専科ライブラリーに書くことにします。
大阪圏での鉄道新線計画として、事業化が注目される最大の案件がなにわ筋線である。
数年前に地下鉄今里筋線、阪神なんば線、京阪中之島線、JRおおさか東線が開業したあと、新規事業は途絶えた状態にある。

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表題の計画線はすべて、梅田北ヤード二期開発に関わる事業である。最近の報道では、大阪市は東海道線支線の地下化の都市計画を今年度中に決定したいとしていた。でも、これを単独で決定してよいものか?
なにせ、なにわ筋線という重要事業が未決定なので、東海道線支線地下化の北梅田駅(仮称)はなにわ筋線の駅と共通のものであることと、ルートも大部分で重複している。
なにわ筋線の計画なしに、東海道線支線の地下化はできないのではないか。時期がずれた場合は準備工事が必要になってくる。
大阪市がこの事業のみ急ぐ意味がよく分からない。大阪市はなにわ筋線事業に反対で、先手を打つつもりで都市計画決定を急ぐと読めないこともない。
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北ヤード付近の航空写真
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梅田貨物駅から豊崎、淀川鉄橋までのルート
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新大阪付近
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西吹田のおおさか東線がカーブして、梅田貨物線に合流する付近

東海道線支線というのは梅田貨物線と呼ばれている線で、吹田−梅田−西九条−安治川口に至る貨物線である。福島−西九条間は環状線に平行する単線である。なぜ、梅田貨物線を東海道支線と呼び変えなくてはならないのか。不可解であるといえる。
国土交通省近畿運輸局の調査によると、西梅田十三連絡線とともに、計画事業は可能とされているようだ。
東海道線支線地下化の意味となると、これもかなり複雑な要素がある。なにわ筋線をおいて考察すると、ひとつには貨物列車を廃止するのが前提となるが、2013年北ヤード先行開発完成・街開き時点で、梅田貨物駅の廃止が決定しているようだ。だが、これだけでは貨物列車の廃止にはならない。
梅田−西九条間の単線はなにも「はるか」「くろしお」のためだけにあるのではなく、梅田−安治川口間の貨物列車を通す、梅田貨物線である。つまり地下化するには安治川口貨物ヤードの貨物扱いをどうするのか?

じつは三つの事業以外に「おおさか東線」の北区間も関連事業といえるので、かなり複雑な問題をかかえた事業である。このおおさか東線の北区間の開業が、2019年春開通に遅れると大阪外環状鉄道は去年6月発表している。
同時に当初の計画を変更して、西吹田−新大阪−梅田まで、梅田貨物線を利用して新大阪から梅田に延伸すると発表している。これはおおさか東線北区間の開業を北梅田地下新駅の開業に合わせると読める。
これではっきりしたことは、なにわ筋線・新大阪−北梅田間、おおさか東線・新大阪−北梅田間は同じ線であり、梅田貨物駅−西吹田間の線路は梅田貨物線そのまま利用なので、すでに存在している。
あとは北梅田・地下新駅はルートを東にずらして地下ルートとする。西吹田からのルートは当初、東海道線の東側に横付けして、新大阪駅のホームも東側に増設することになっていたのを、梅田貨物線の線路に乗入れることに変更した。

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新大阪付近の東海道線を入れておきます。この付近は4複線で線路が8本になっています。
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東側にJR京都線の複々線があり、その西側に梅田貨物線の複線と北方貨物線の複線が並んでいます。梅田貨物線は新大阪〜梅田貨物駅に向かう線で、北方貨物線は淀川を渡らずに、東淀川から加島方面にスルーする短絡線です。写真は梅田貨物線の下りを行くELの単機回送。写っている駅は東淀川駅、外側線に転落防止柵設置工事をしていました。

これによって、新大阪のホームは西側に増設し、西吹田駅(仮称)からは東海道線をオーバークロスして、梅田貨物線に合流することになった。
つまり工事計画の遅れは、梅田北ヤード地下新駅開業に合わせる意味とも読み取れる。
これは、線路開通だけでなく、運転計画も煮詰めて行った結果、問題点が浮き彫りになったからの修正というべきかもしれない。
今回はこのへんで。




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posted by 松村和弘 at 12:45| Comment(0) | 都市交通政策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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